「ちょっと見てくれる?」—オフの時間にも求められる“占いの顔”

「ちょっと見てくれる?」—オフの時間にも求められる“占いの顔” 占い

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「え、占い師なんですね!じゃあ、ちょっと見てくれません?」

このセリフ、思いのほかよく耳にします。友人との食事中、知り合いの紹介、イベントの後、時には美容室やカフェでも……。

「オフ」のつもりで過ごしていても、「占い師」であることが伝わると、その瞬間に“モード”が切り替わってしまうことがあります。

もちろん、興味を持っていただけるのはうれしいことです。興味関心のある話題ですし、自分の仕事に誇りもあります。

でも、実はここにちょっとした“あるある”があります。


「気軽なつもり」が、実は気軽じゃないことも

多くの方は、「ちょっと手相見て!」「彼との相性どうかな?」という感覚で、軽く話しかけてくださいます。でも、占う側としては、「その人の人生の一部に触れること」になるので、スイッチを入れる必要があります。

言葉の選び方や、空気の読み方、その人の今の状態を感じ取る集中力。数分のやりとりでも、頭と心をフル回転させています。

オフの時は、そこから少し距離を置きたい。単に休んでいるだけでなく、自分を整える大切な時間でもあるのです。


相手にとっては“特別な瞬間”でも…

「占ってほしい」と言ってくる方に悪気はなく、むしろ好意や信頼の気持ちで声をかけてくれます。それが分かるだけに、無下に断ることもできず、つい鑑定してしまうこともあります。

でも本当は、「ちゃんと向き合いたい」と思っているからこそ、「今は占えない」と伝える勇気も必要だと思うようになりました。

「せっかくなら、きちんと向き合える時間に見させてください」と。

その一言で、気を悪くする方はほとんどいません。むしろ「そんなに真剣に考えてくれてるんだ」と、好意的に受け取ってもらえることの方が多いのです。


“占い師”の自分と“個人”としての自分

占い師という仕事は、どうしても「その人自身=仕事」というふうに見られがちです。

でも私たちも、ひとりの人間です。趣味の時間、家族との時間、ただ何も考えずに過ごす時間もあります。

その“余白”があるからこそ、いい鑑定ができるとも思っています。

だからこそ、あえて自分のオフタイムには「占い師であること」を少しだけ横に置くことも、占い師としての“質”を保つために大事なんだと、最近は実感しています。


まとめ:占いも、人も、じっくり向き合うもの

「ちょっとだけ見てほしい」と言われること、それ自体はありがたいことです。でも、その場でできることと、ちゃんと時間をとって向き合うことは、やっぱり違います。

相手の本気に応えるためにも、自分自身を整える時間は大切。

「今度、ちゃんと時間を取ってお話ししましょう」と、少し勇気を出して伝えること。それは断るのではなく、より誠実な関わり方の一歩だと思っています。